ジャルジャルKOC優勝の全真相!歴代最高得点と歓喜の涙の舞台裏
日本のお笑い史において、これほどまでに歓喜と安堵が入り混じった王座獲得劇があったでしょうか。2020年秋、結成17年目にしてコント日本一の頂点に立ったお笑いコンビ「ジャルジャル(後藤淳平・福徳秀介)」。かつて「無冠の天才」「シュールすぎる異端児」と評され、何度も優勝の壁に跳ね返されてきた2人が、『キングオブコント2020』で見せた圧巻のパフォーマンスは、審査員だけでなく全国のお笑いファンを揺さぶりました。
2026年を迎えた現在でも、彼らが披露した決勝ネタや、優勝決定の瞬間に福徳秀介が流した涙のシーンは、名場面として語り継がれています。デビュー直後から賞レースの常連であり続けながら、なぜ彼らは長い間タイトルを逃し、そして最後に歴代屈指の高得点を叩き出して悲願を成し遂げることができたのか。過去の決勝進出歴、伝説ネタの変遷、松本人志をはじめとする審査員たちの採点基準、さらにはM-1グランプリを含めた二冠への挑戦の歴史まで、その全貌を徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ジャルジャルは通算4度の決勝進出を経て、2020年にファーストステージ477点、合計941点をマークして悲願の第13代王者に輝いた。
- 要点2:初期の「野球部」や「点線面」で見せた独自の狂気と構造美が、YouTubeでの毎日投稿などを経て大衆性と爆発力を兼ね備えた完成形へと進化したことが勝因となった。
- 要点3:優勝の瞬間に見せた涙の背景には、結成17年の重圧と「シルバーコレクター」の屈辱、そして松本人志ら審査員を唸らせた執念のドラマが存在する。
【悲願達成】ジャルジャルがキングオブコント2020で王者へ登りつめた決定的理由
ジャルジャルが『キングオブコント2020』で悲願の優勝を飾った最大の要因は、「誰にも真似できない狂気的なオリジナリティ」と「一瞬で大衆を巻き込むわかりやすさ」が完璧な黄金比で結実した点にあります。
長年、ジャルジャルのコントは設定の妙やミニマリズムを極めた構造の美しさが際立つ一方で、「審査員や一般視聴者の好みが極端に分かれる」という課題を抱えていました。しかし2020年大会で見せたネタは、従来の作家性を一切薄めることなく、初見の観客の思考を置き去りにしない圧倒的な推進力を兼ね備えていました。
ファーストステージで披露した「野次と罵倒のワクチン(野次ワクチン)」は、罵倒されることに慣れるための奇妙なトレーニングを行う男たちの物語。後藤が浴びせる理不尽かつリズミカルな罵声に、福徳演じる男が翻弄されながらも順応していく展開で、会場は瞬く間に爆笑の渦に包まれました。審査員5人中3人が96点以上をつけるなど477点という驚異的なハイスコアを記録し、単独首位でファイナルステージへと駒を進めます。
続くファイナルステージで放ったのは「空き巣に入るのにタンバリンを持ってきた男」。静まり返るべき犯行現場でタンバリンの音が鳴り響くという、一見するとバカバカしいワンシチュエーションを、緻密なパントマイムと心理描写で極上のサスペンスコメディへと昇華させました。結果は464点、総合得点941点。2位のニューヨークに大差をつけ、文句なしの完全優勝を果たしたのです。
この勝因の裏には、彼らが2018年から開始した公式YouTubeチャンネルでの「毎日コント投稿」がありました。年間数百本ペースでネタを生み出し、実演し続ける中で、自らの笑いのコアを削り出し、間(ま)や表情のミリ単位の調整を身体に叩き込んできた経験値。それが大一番の舞台で極限の爆発力となって炸裂しました。
歴代順位と得点の推移|2009年の挫折から2020年栄冠までの軌跡
ジャルジャルが歩んだキングオブコントの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。彼らは大会の創成期から決勝の舞台を踏みながら、煮え湯を飲まされ続けてきた歴史を持ちます。
これまでの決勝進出歴は通算4回。その軌跡を振り返ると、彼らのコントの進化と時代の変化が見事にリンクしていることが分かります。
- 2009年(第2回大会):第8位(最下位)
ファーストステージ「野球部」、セカンドステージ「しりとり」で挑むも、当時の審査システム(準決勝敗退芸人による採点)と相容れず、合計得点1519点(2000点満点)で屈辱の最下位に沈む。 - 2010年(第3回大会):第4位
「野球部の部室」「点と線と面」を披露。完成度の高さを絶賛されながらも、爆発力で一歩及ばず1727点で惜しくも最終決戦進出を逃す。 - 2019年(第12回大会):第3位
9年ぶりの決勝返り咲き。福徳が大会直前に左足小指を骨折するアクシデントに見舞われながらも、1本目「どるん」で457点を獲得し3位タイでファイナルへ。合計905点で3位入賞を果たす。 - 2020年(第13回大会):優勝(第13代王者)
ファースト477点(1位)、ファイナル464点(1位)、合計941点で悲願のタイトル奪取。
2009年の初出場時、彼らは若手屈指のホープとして期待されながらも、シュールな世界観が審査員の共通言語になりきらず最下位という辛酸を舐めました。しかし、スタイルを変えて迎合するのではなく、自分たちの信じる笑いをひたすら研ぎ澄まし続けた結果が、11年越しの戴冠という結末を導いたのです。
語り継がれる伝説ネタの系譜|「野球部」「点線面」から優勝ネタへの進化
ジャルジャルのコントを語る上で欠かせないのが、初期から披露されていた「野球部」シリーズや「点線面(点と線と面)」に代表される、日常のズレを執拗に反復・増幅させるシステムコントです。
2009年、2010年と連続して決勝で演じられた「野球部」ネタは、高校の強豪ラグビー部出身である2人の実体験と観察眼から生まれた傑作でした。部活特有の理不尽な上下関係や、先生と生徒の奇妙な距離感、熱血と脱力が同居する空気感は、それまでのコント界になかった新風を吹き込みました。
さらに2010年の2本目で披露された「点と線と面」は、オカルト的な実験を繰り返す男たちの狂気的な執着を描いたネタであり、お笑いファンの間で伝説として今なお語り草となっています。ただ「おかしなことをする」のではなく、一定の厳格なルールを自らに課し、その制約の中で加速度的に熱量を上げていく手法は、ジャルジャル独自の発明でした。
初期のネタは、ルールそのものの面白さに焦点が当たりすぎてしまい、観客が「感心」してしまう側面がありました。しかし、2020年の「野次ワクチン」や「タンバリン」では、その厳格なシステムの中に、人間味あふれる情けなさや滑稽さが色濃く注ぎ込まれました。システムの美しさに「圧倒的な感情の揺さぶり」が加わったことこそが、伝説ネタから優勝ネタへの明確なパラダイムシフトだったと言えます。
松本人志ら審査員が下した評価と「福徳の涙」が意味した17年間の重圧
2020年大会のクライマックス、優勝が決まった瞬間に福徳秀介が両手で顔を覆い、子供のように大号泣したシーンは、テレビの前の多くの視聴者の胸を打ちました。普段はどこか飄々としており、クールな表情を崩さない福徳が感情を剥き出しにした背景には、計り知れないプレッシャーがありました。
2003年のコンビ結成以来、彼らは「baseよしもと」のトップに立ち、全国ネットのバラエティ番組に抜擢され、常にスポットライトを浴びてきました。しかし、『M-1グランプリ』でも4度決勝に進みながら最高順位は3位止まり。『キングオブコント』でもタイトルに手が届かず、世間からは「何でもできるのに優勝できない器用貧乏」という無情なレッテルを貼られることもしばしばでした。
審査員を務めた松本人志との関係性も特筆すべきドラマです。松本は彼らの類まれなる才能を早くから認めつつも、過去の大会では「ジャルジャルの良さはこんなもんじゃない」「もっと突き抜けてほしい」という親心ゆえの厳しい視線を投げかけてきました。その松本が2020年のファーストステージで「野次ワクチン」に95点という高得点を投じ、最終決戦後には惜しみない賛辞を送ったのです。
「やっと勝たせてあげられた」というよりも、「誰が見てもジャルジャルが一番面白かった」と審査員全員を納得させた完全勝利。福徳の涙と、それを隣で優しく受け止め、静かに目を潤ませた後藤の姿は、17年間背負い続けた呪縛から解放された瞬間を象徴していました。
M-1とキングオブコントの「二冠」に最も迫った男たち|漫才とコントの境界を越えて
ジャルジャルの偉大さを語る上で無視できないのが、コントのみならず漫才の最高峰『M-1グランプリ』でも頂点を狙える位置に君臨し続けた事実です。
彼らはM-1グランプリにおいても、2010年、2015年、2017年、2018年と計4回の決勝進出を果たしています。特に2017年の「ピンポンパンポンピ」、ラストイヤーとなった2018年の「国名分けっこ」は、漫才の伝統的な「しゃべくり」の枠組みを根底から揺るがす衝撃作として大論争を巻き起こしました。
多くの芸人が漫才かコントのどちらかに主軸を絞る中、ジャルジャルは「日常の会話から生まれる言葉遊びや違和感」を漫才に昇華させ、「キャラクターとシチュエーション」をコントに落とし込むという手法で、双方のトップ戦線で戦い続けました。惜しくもM-1の優勝には手が届かず、史上初の「M-1&KOC二冠」の称号こそ逃したものの、両大会でこれほど長く決勝の常連であり続けたコンビは他に存在しません。
2026年現在のバラエティ・演芸界においても、彼らの存在が特別なリスペクトを集めているのは、コントと漫才の境界線を無意味なものにしてしまった唯一無二の求道者だからにほかなりません。
キングオブコントの過去動画を視聴する方法|公式YouTubeとの違い
ジャルジャルがキングオブコントで披露した歴代の伝説ネタを追体験したい場合、現在いくつかの視聴手段が用意されています。
最も網羅的に大会本編を楽しめるのが、U-NEXTなどの動画配信プラットフォームです。大会の過去アーカイブが順次配信されており、2009年のデビュー戦から2020年の感動的な優勝シーンまで、大会全体の空気感や審査員のリアルタイムな講評を含めて一気見することが可能です。地上波放送当時の緊迫感や、スタジオの熱気を感じるには配信サービスが最適と言えます。
一方で、彼らの公式YouTubeチャンネル「JARUJARU TOWER」や「JARUJARU ISLAND」では、キングオブコントで披露されたネタの原案や別バージョン、さらには膨大な日常コントがアーカイブされています。テレビの賞レースという「数分間の制限」から解き放たれ、より自由でディープな世界観を楽しむことができるため、大会映像と併せてチェックすることで、ジャルジャルという底知れないコメディアンの解像度が何倍にも跳ね上がるはずです。
【ジャルジャル キング オブ コント】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ジャルジャルがキングオブコントで優勝した年はいつですか?
A1:2020年9月26日に開催された『キングオブコント2020(第13回大会)』で優勝を果たしました。結成17年目、4回目の決勝進出での悲願達成でした。
Q2:キングオブコント2020で優勝した時のネタは何ですか?
A2:1本目(ファーストステージ)が「野次と罵倒のプロ(野次ワクチン)」で477点を獲得。2本目(ファイナルステージ)が「空き巣に入るのにタンバリンを持ってきた男」で464点を獲得し、合計941点で王座に就きました。
Q3:ジャルジャルのキングオブコント歴代順位はどうなっていますか?
A3:2009年(第8位・最下位)、2010年(第4位)、2019年(第3位)、2020年(優勝)という成績を残しています。
Q4:優勝した瞬間に福徳さんが大号泣したのはなぜですか?
A4:結成から17年間、常に「天才」と称されながらも賞レースの主要タイトルを逃し続け、「無冠の実力派」と言われ続けた苦悩とプレッシャーから解放されたためです。また、前年の2019年に自身の足の骨折で悔しい思いをしたことなど、積み重なった想いが一気に溢れ出た涙でした。
Q5:ジャルジャルはM-1グランプリとキングオブコントの「二冠」を達成していますか?
A5:二冠は達成していません。M-1グランプリには4度決勝に進出(最高3位)しましたが、ラストイヤーの2018年大会をもって出場資格を満了したため、キングオブコントのみの戴冠となっています。
まとめ:コントの求道者・ジャルジャルが切り拓く新たなお笑いの地平
ジャルジャルが『キングオブコント』という日本最高峰の舞台で刻んだ足跡は、単なる一組の芸人のサクセスストーリーにとどまりません。それは、「自分たちの信じる笑いを妥協せずに磨き続ければ、必ず時代が追いついてくる」という、表現者としての愚直な証明でもありました。
初期の実験的な試行錯誤から、毎日コント配信という前人未到の鍛錬を経て掴み取った2020年の栄冠。彼らが築き上げた緻密な会話劇とシチュエーションコメディの骨格は、後進の若手芸人たちにも絶大な影響を与え続けています。
王座を獲得してからも歩みを止めることなく、単独ライブやネット配信、演劇の舞台へと表現の場を広げ続けるジャルジャル。彼らが次にどんなコントの地平を見せてくれるのか、その飽くなき挑戦から今後も目が離せません。 (出典: ジャルジャル キング オブ コント(Yahoo!ニュース))